徳島県で新たに開業された、新規事業や人材育成を得意とするコンサルティング会社さんの、立ち上げ時のコーポレートブランディングを行いました。バリューの策定や、それらをWEB上の情報設計へ落とし込む際に、バーテンや音楽ディレクターなどといった創業者自身のユニークなさまざまなキャリアや、多岐にわたる職種の中でも一貫してきたポリシー、これらの人柄がそのまま企業の個性としてにじみ出るようなアウトプットに注力しました。
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クライアントである創業者は、バーテン、音楽ディレクター、人事部長などといったさまざまなキャリアを、東京、徳島で経験してきた異色の経歴を持つユニークな人物で、さまざまな立場や業界を知るからこそ、人材コンサルや人事カウンセリングにおける”引き出し”が多いことがわかりました。一方で、自身のバックグラウンドや価値観をもとに何かを提案するというより、まずクライアントの話を聞き、寄り添い、選択を手伝う、というスタンスを大事にしたいと。
実はもう答えはそこにあって、その価値に気づいていないだけかもしれないときに、その気づきを与える役割であるような「ブリコラージュ」の考え方をもって接したいという思いを語ってくれました。
理念やコンセプトの説明が先行しすぎることで、却って難しい印象を与えては不本意なので、創業者としての熱意と柔和な人となりが、いい按配で共存する情報設計を心がけました。
創業者の故郷である徳島県という土地柄、自身が強みとして提供していきたい人材コンサル、新規事業開発コンサルという領域に対して、地元企業ではなかなかその必要性の理解が浸透していない、リテラシーが不足しているかもしれないということで、県外、四国外も対象に案件獲得していくことを視野に入れたバリューの定義、キーワード設計を行いました。
案件獲得をする手段の一つとしてビジネスマッチングサービスや、スキルシェアサービスを活用することを前提に、検討企業にとってのプロフィール、会社案内としての役割を果たすという目的に重きを置いて、いわゆる”コンサルティング会社”っぽくさなが表現できること、人柄がよく現れ、”顔の見える”サイトにしたいという要望に、クライアントと会話を重ねる中でたどり着きました。
同時に、県内ではどのように案件獲得をしていくべきか。
兵庫支社で近隣のクライアントへ提供しているコンサルティングを例に、企業がどのような課題を持ち、どの程度のリテラシーであることが多く、課題の本質の前にどのような入り口の課題解決が、結果的にその後の包括的なコンサルティングにつながりやすいか、これらをクライアントとともにディスカッションを重ねて検討しました。
たとえばクラウドファンディングの支援、小規模なDX支援やその補助金獲得支援など、創業者の思い描く理想の企業とコンサルの関係像へのロードマップ上の最初のステップとして、WEBサイトには記載のないこれらのことを提供していくことを戦略として策定しました。
一方、人事領域のマネジメントを行ってきた経験から、個人向けのキャリア相談を提供すべく、その入口として創業者の希望から「リジョイスバー」」というコンテンツを設けました。自身のバーテン経験から来たアイデアです。
WEBデザインにおいても、封筒や名刺などのツールにおいても、どこか”遊び”のあるアウトプットにしています。
お堅い印象の、スタイリッシュでアーバンな感じの”よくあるコンサル会社”的な印象に陥らず、自然と話しかけたくなる、会話を一緒に進めていく中でインサイトと最適解を見つける、創業者が理想とするコンサルタント像を感じさせる、やわからな仕上がりと適度な信頼感を共存させるために、このブルーのカラーリングを採用しました。
ロゴデザインも同様、強すぎず弱すぎず同じ目線で寄り添うような印象の仕上がりに、マークは「r」の文字をベースにインサイトを見つける洞察力を感じさせるようなデザインにしています。